Black Diamond「スポット400-R」 │ バランスの良い充電式ヘッドランプを解説

アウトドア
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昨年あたりからの登山熱の再燃で、必要に迫られて(もちろん100%必要に迫られているためなのだが)登山道具を順に更改していくなかで、まだ使えるという理由で後回しにしていたのがヘッドランプ。

いい加減ベルトはヨレヨレで、イマドキのLEDライトと比べると圧倒的に暗く、乾電池式。でも動く。ちゃんと点く。

なんと、Panasonicではなく、NationalブランドのBF-198というヘッドランプ。

日帰り登山が多いため、ヘッドランプは必ず持ってはいくものの、基本的にはお守り用。

なので、毎回ライトが点灯することを確認し、これでイイやとナショナルをバックパックに放り入れていたんですけど、先日のテント泊登山が計画されたタイミングで、

テント泊の最中にヘッドランプが壊れたら大変!! リスクヘッジしなければ!!

という半ば強引な動機付けで、急遽ヘッドランプを新調しました。

Black Diamond「スポット400-R」

購入したのはBlack Diamondの「スポット400-R」

ヘッドランプにはあんまりこだわりがなかったので(National製のヘッドランプを数十年使い続けるくらいである)、Amazonでスペックのわりに割引されてる製品を選択しました。

この色だけ割引率が高かったのは、不人気カラーだからかもしれません。あるいは、本国ではカタログ落ちしている(?)からかも。

個人的には好きな色だし、テントやバックパックの中でも目立つので、気に入ってます。

仕様

上面のボタンは2つ。横長のボタンがON/OFFボタン、つまり電源ボタンで、丸いのがMODEボタン。MODEボタンで動作モードを切り替えます。

右側面にはPOWERTAPというタッチセンサーがあります。

ライトは前面に3種類。ライトの名称が分からなかった(説明書には載ってなさそうでした)ので適当なのですが、一番大きなメイン灯(スポットライト)と、近距離を広く照らしてくれるサブ灯、サブ灯の下に赤色灯が配置されています。

「スポット400-R」の「R」は”Rechargeable”、すなわち充電式を意味しています。

充電はマイクロUSBポートから行います。充電の度合いは3つのLEDランプによるインジケータで表現されます。

重さは実測で69.7グラム、スペックでは73グラムとなっていました。

ちなみに、ナショナルのヘッドランプは電池込みで65.5グラムでした。

こっちの方が軽いんかい。

使い方

ヘッドランプの「使い方」にどんな説明が必要なんだって思われるでしょう。それはある意味で正しい。ヘッドランプなんて適当にボタンを押せば使えます。そうでなくちゃいけない。

しかし、最近のヘッドランプは思った以上に多機能であり、Black Diamondの説明書はイラストで分かりやすくしているはずなのに、お世辞にも分かりやすいとは言えなかったりします。

というアレで、メモ代わりに使い方を解説してみたい。まぁ、説明書のイラストを順に翻訳していくだけなんですけどね。

注意

ライトの光を直接見ないこと。

充電

3時間で満充電になります。

充電中のインジケータの表示は、以下の4パターンです。

インジケータの点灯パターン意味
☀○○充電量が50%未満
●☀○充電量が50〜75%
●●☀充電量が75%以上
●●●満充電

充電してください(たぶん)

充電ケーブルを挿していない状態で、インジケータが以下の場合、

☀☀☀

充電してくださいの合図です。(たぶん)

ON/OFFボタン

ON/OFFボタンを1回押すと、ライトが点きます。もう1回押すと、ライトが消えます。

(注釈:前回使っていたライトが点灯します。)

充電状態

ON/OFFボタンを1回押してライトを点灯し、再度押下してライトが消灯すると、6秒間インジケータが点灯し、現在のバッテリー残量を表示します。

バッテリー残量を示すインジケータは、以下の6パターンです。

インジケータの点灯パターン意味
●●●80〜100%
●●☀60〜80%
●●○40〜60%
●☀○20〜40%
●○○10〜20%
☀○○1〜10%
これは残量が80〜100%

MAX

メイン灯が点いている状態で、ON/OFFボタンを長押し(1秒)押すと、メイン灯とサブ灯が両方とも最大光量で点灯します。

サブ灯が点灯している状態で、ON/OFFボタンを長押し(1秒)すると、サブ灯が最大光量で点灯します。

(注釈:もとの光量に戻すには、次の無段階調整を行う必要があるみたいです。)

光量の無段階調整

メイン灯、サブ灯、赤色灯それぞれが点灯しているときに、ON/OFFボタンを長押しすると、光量の無段階調整ができます。徐々に減光してゆき、一瞬消灯後、徐々に増光します。

(注釈:メイン灯の場合は、MAX仕様があるので、長押し時に、一瞬サブ灯も点灯する瞬間があります。)

POWERTAP

メイン灯またはサブ灯が点灯している状態で、POWERTAPボタンにタッチすると、メイン灯とサブ灯が両方とも最大光量で点灯します。

もう1回タッチすると、もとに戻ります。

(注釈:MAXと動作が似ていますが、もとに戻るのがMAXとの最大の違いだと思われます。)

誤動作防止(ロック機能)

ON/OFFボタンと、MODEボタンを同時に長押し(2秒)すると、赤色灯が点滅し、ロック状態になります。ロック状態になると、ON/OFFボタンやMODEボタンを押下しても、ライトが点かなくなります(赤色灯は点滅する)。

ロック状態を解除するには、ロック時と同様に、ON/OFFボタンと、MODEボタンを同時に長押し(2秒)します。

MODEボタン

メイン灯点灯時、MODEボタンを1回押すごとに、点灯するライトが、サブ灯→赤色灯→メイン灯の順に切り替わります。

ストロボ

消灯時に、ON/OFFボタンを2回連続で押下すると、ライトがストロボで点滅します。

(注釈:前回使っていたライトが点滅します。)

また、ライト点灯時にON/OFFボタンを2回連続で押下すると、点灯していたライトがストロボで点滅します。

ストロボで点滅中、MODEボタンを押下することで、点滅するライトをメイン灯→サブ灯→赤色灯の順に切り替えることができます。

S.O.S

ストロボ中にPOWERTAPボタンをタッチすると、ストロボの点滅パターンがS.O.Sのモールス信号になります。

(注釈:いわゆる「トントントン・ツーツーツー・トントントン」のパターンで点滅します。)

POWERTAPボタンに再度タッチすると、もとの点滅パターンに戻ります。

その他スペック

使用条件は-17°Cから43°C。

「スポット400-R」の名が示すとおり、最大光量は400ルーメンで、照射距離は100メートル、点灯時間は4時間。

200ルーメンに減光すると、照射距離は60メートル、点灯時間は8時間。

6ルーメンなら12メートルで、225時間持つようです。

使ってみた感想

400ルーメンという最大光量は、たぶん、イマドキのヘッドランプならありふれたスペックだと思いますが、はっきり言って必要以上に明るい

使い方を調べながら何度も「バルス」をくらったムスカ大佐になったし、

以前、立山で他人のヘッドランプでも「滅びの言葉」をくらったので、目が眩むようなヘッドランプは求めてないんですよね。

というわけで、明るさは自分にとっては十分に満足のいくものでした。

めちゃくちゃ使えたのが、近距離を広く照らしてくれるサブ灯で、

メイン灯が、頭を振った方向を明るく照らしてくれる一方、サブ灯は足元(おそらく、足元だけでなく、頭上側も照らしているものと思われますが)をふんわりと照らしてくれる感覚です。

そのため、蝶ヶ岳の登り始めはサブ灯が重宝しました。

もうひとつ、使えると思った機能がPOWERTAPボタン

サブ灯を使って足元を照らしながら行動している際に、気になる遠くの方をさっと照らすようなとき、MODEボタンでメイン灯に切り替えるよりも、POWERTAPボタンをタッチして、メイン灯を点灯させた方が早いというのがその理由です。

ただし、POWERTAPボタンはタッチセンサー式のため、不意に触ってしまって誤動作させてしまうこともあり、ややストレスを感じるボタンでもあります。

まとめ:バランス良いのでは?

Black Diamondには、ほかにも似たタイプのヘッドランプとして「ストーム500-R」、「コズモ350-R」、「アストロ300-R」とあり、ルーメン数以外にランプの数や細かい機能が違うようです。

「ストーム500-R」と「スポット400-R」は3灯(ただし、「ストーム500-R」は赤だけでなく、緑、青色にも点灯する模様)、「コズモ350」は2灯、「アストロ300-R」は1灯となっており、個人的には、光量と機能数(ライト数)のバランスがいちばん良いのでは、と思っています。

単4アルカリ乾電池も使え、充電しかできない「スポット400-R」よりも安い「スポット400」というモデルもあります。こちらも少し迷ったのですが、

から見送りました。単4の充電池が使えるのかもしれないけど、性能が未知数ですしね。

ストロボS.O.Sなど、いつ使うんだ?っていう機能もあるし、光量の無段階調整は好き嫌いがあるかもしれない「スポット400-R」。個人的には、完璧に満足して使えてます。

ところでこのナショナルのヘッドランプ、どうしよう。

壊れてないしナショナルだし、なんとなーく捨てづらいんですけど。

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