2021年の6月初め、クルマを買い替え、満足しかしていなかったのだけど、そこは中古車。11月末に、のっぴきならない事情でクルマをクルマ屋さんで診てもらったところ、緊急入院となり、代車で帰らなきゃいけなくなった。
ところが北陸の11月も末ともなれば、どこのクルマ屋さんも主にタイヤ交換で代車が出払っていて、
「代車ある? もうない?」
「マニュアル乗れたよね?」
「ジムニー、ジムニーに乗ってって!!」
というやり取りののち、用意されていたのがこちらの…
ジムニーじゃなかった。
いや、うん、まぁ…ほとんどジムニー…なので…だいじょうぶ!!
ちょっと最近新しいのが出て人気のジムニー乗ってみたかったけど、もちろん新型じゃないとは思ってたけど、まさかジムニーじゃないとは思ってなかったけど…うん。四輪車という意味では同じ!!
というか、
社用車なのに代車として貸していただいたみたいで本当に申し訳なかったです…。助かりました。あと、パジェロでもないです。パジェロミニだと思います。
で、クルマが退院するまで、こちらのジムニーパジェロミニを1週間ほど乗ったんだけど、なんというかなかなか愉快なクルマだったので紹介したい。
愉快なパジェロミニ
運転席側のドアの鍵が外から開かない
正確には「開けるにはコツがいる」なんだけど、クルマ屋さんからの帰りに寄った某ギョーザ店の駐車場で、まあまあ大きめの霰が降りしきる天候の中、急いでクルマに乗り込もうとしてドアを開けられず、軽く天を仰いだあと、助手席側から乗り込むという閃きを得て、ことなきを得た。ことなきって言うか、ビショビショになったし、助手席から運転席への移動はほぼアスレチックだったけど。
まぁ、ドアが2枚あって助かった。
シフトノブが迷子になる
どこに入っているか分からなくなるくらいシフトノブが甘い。
例えばこちら。見た目はニュートラルに入っている感じだろうか。よく覚えてないが実際はおそらく4速に入っている。
では、ニュートラルは…たぶんこれである。たぶん。
もう2ヶ月も前のことなので、違ってる可能性も高いのだけど、わざわざ画像を残しておく程度には違和感が残るポジションだったのだと思う。
まぁ、でも、これは完全に慣れの問題なので、常にこのクルマに乗る分にはまったく問題にならないはず。
ステアリングを切っても曲がらない
単にステアリングが甘くなってるのか、もとからそういう仕様なのかは分からないけど、とにかく曲がらない。昔の「四駆は曲がらない」というアレなんだろうか。でも、もうちょっと先輩のレガシィに乗ってたけど、あいつはちゃんと曲がったし、そういやディアスワゴンっていう軽自動車の四駆ももっと曲がったと思う。
パートタイム四駆だからなの?
60km/hが明らかに巡航速度ではない
これは自分の経験上の話になるんだけど、日本のクルマは60km/h付近を最高のギアで巡航すると、エンジン音も静かで燃費も良くなるような、エンジン特性にしている気がする。60km/hだと普通車なら2,000回転を切るくらい、軽自動車でも2,000回転を少し上回るくらい、という感覚。
昔の燃費測定方法は定地走行モードと言って「直線の道を60km/hで走行した燃費値」を出していたらしいので、巡航速度の想定が60km/hというのは、そんなに外れてないと思う。
ところがこのクルマ、
5速60km/hで3,000回転を余裕で超えてくる、高回転型エンジン。これを高回転型と呼んでいいのかは分からないけど。60km/h巡航は、回転数からも、エンジン音からも、明らかに息が上がっている感じ。
クロカンとかを想定し、低速トルクに振ったギア比なのかもしれない。市街地メインだと厳しそう。
過給機の音は聞こえるが加速はしない
アクセルを踏み込むとなかなか勇ましいターボ過給機の音が聞こえてくるんだけど、加速はしない。追い越すためのターボではない、追いつくためのターボなのだ。
意外と良いのでは
ここまで読んで、この手のアウトドア志向の四駆軽自動車…要はジムニーやパジェロミニのようなクルマにネガティブな印象を持たれた方がいたら申し訳ない。自分は、ネタ的に誇張したにせよ、上でもそう書いているように愉快だと思っていて、そもそも林の中のような狭くて悪い道で乗ることを想定しているクルマだと思うので、市街地を走って文句言うのはご法度なのよ。運転席側のドアの鍵が開けづらいのはこのクルマだけの問題だろうし。
で、久しぶりに軽自動車に乗って分かったのは「普段わりと車幅に気を使って運転してるんだな」とということ。軽自動車、マジで楽な気持ちで走れるからね。すれ違いとか余裕しかないから。
さらに四駆なら雪道でもそれなりに安心。轍でガックガクに揺れるとは思うけど、軽自動車にしては大きなタイヤが轍からの脱出の力になるだろうし、少なくともスタックする不安と戦わずに済む。
自分も年を取ったら、最後はこういうクルマでイイんじゃないか?と思うくらいには、好印象とインパクトを与えてくれた代車だった。
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