昨年、スプリットボードに決着をつけるためにGENTEMSTICKの試乗会に参加して、その結果THE CHASER HIGH PERFORMANCEのCHOPSTICKSを今シーズン導入したわけですが。
スプリットボードを除くと、普通のソリッドボードでは2014-2015モデルのT.T 158を買ったのが最後。ゲレンデでは9シーズン、T.T 158に乗り続けていることになります。
これはさすがに新しい板が欲しすぎる。
2年連続で板を買うのもイイかもなー、昔は毎年買ってた時期もあったしなー、などと思いながら、GENTEMSTICKの来期のカタログを眺めていて目に止まったのが、T.T 165 CLASSIC WOMEN’S FLEX。
![](https://moretemasen.com/wp-content/uploads/2023/03/gentemstick-trial-ride-what-about-tt-160-6-1024x576.jpg)
右端のオレンジ色の板。とにかくこの発色がイイ。ただしWOMENSモデル。
いま乗っているT.T 158もWOMENSモデルだけど、これはT.T 165 CLASSICを縮小したシェイプで、板を短くすることにより軽量ライダーが扱えるようにした板、という理解。一方、T.T 165 CLASSIC WOMEN’S FLEXはT.T 165 CLASSICと同じシェイプで、フレックスを柔らかくすることにより軽量ライダー向けに仕上げたモノだと思われます。
とにかくトップシートのこのオレンジ色が好きすぎるので、(ソリッドボードとしては)2枚連続で女性モデルのT.Tに乗ることになっても瑣末な問題だろ!!と鼻息荒くWOMEN’S FLEXを買う気満々。
で、試乗会を2日後に控えた2月23日、試乗会を開催するスノーボードショップBreathing SHIRAYAMAで試乗用の板を展示していて、
実物を見る機会を得たのですが。
![](https://moretemasen.com/wp-content/uploads/2023/02/2324-gentemstick-exhibition-1-1024x576.jpg)
一番手前がWOMEN’S FLEXなわけですけど、思ってた以上に木目感が強い。そっかーオレンジというよりは木なのかー。いや、これはこれで良いのだけど、所有している板ではROCKET FISHと雰囲気が似てしまうし、店長さんから、たまに一緒に滑らせてもらう女性ライダーのユウさんがWOMEN’S FLEXに決めてるらしいという情報も得たため、来シーズンのT.T 165 CLASSIC WOMEN’S FLEXはナシかな、とトーンダウン。
トップシートの色だけで言うと、上記の3枚の中では断然T.T 160が好みなんだけど、T.T 160は165 CLASSICのシェイプじゃないし、いま乗っている158と2cmしか変わらないという理由ですぐに候補から外し、そうするとT.T 165 CLASSICということになるわけで、うーん、このプラムというか、日本人的には小豆色というか、これも悪くない気がしてきます。
T.Tシリーズに対しては
いつかはT.T
という思いが常にあり、ここでのT.TとはT.T 165 CLASSICのことを指していて、それはT.T 158でもなければ、160でもなく、165 CLASSICのWOMEN FLEXでもなければ、168でもない。オリジナルのT.Tに限りなく近いT.T 165 CLASSIC、これをいつかは乗りこなしたい。
この「いつか」が来シーズンだったということか。
期せずに訪れた「いつか」のタイミングにドキドキしてたんですが、たまたま実家に帰省していた実妹さんにこの3枚の板の画像を見せたところ、165 CLASSICの反応はイマイチ良くない。
なるほど…。当初はその(カタログの)発色の良さからWOMEN’S FLEXを買う気満々だったはず。実物の発色で選ぶなら断然T.T 160だろう。
ここ数年、カーヴィングが好きになってきたこともあり、T.Tのような板はかなりの好物になっていたんだけど、一方で、T.Tはそのナローなシェイプのせいで、単純な浮力感という意味ではMANTARAYの後塵を拝してしまう。では、浮力のあるMANTARAYでのカーヴィングと言えば、自分のスキルではターンの後半でズレがちで、T.Tのようには乗れない。
つまり、浮力とカーヴィングを両立させたい。次に乗る板は、欲を言えば、MANTARAYのような浮力感の気持ち良さと、T.Tのようなカーヴィングの気持ち良さを併せ持った板がイイ。
そう考えると、T.T 165 CLASSICに、より浮力を与えた(という理解です)T.T 160という選択が、実は正解なんじゃないだろうか。トップシートの色も文句なしに素敵だし。もちろん、カーヴィングができる浮力のある板という意味では、THE CHASER HIGH PERFORMANCEもそのひとつだと思いますが、CHOPSTICK買っちゃったしね。
という感じで、軸足をT.T 160に移しつつも、最終的には板に乗った感覚で決めようという気持ちで試乗会に臨みました。
相変わらず、前置き長すぎだろ。
T.T 160
初っ端に乗れたのがT.T 160。
![](https://moretemasen.com/wp-content/uploads/2023/03/gentemstick-trial-ride-what-about-tt-160-1-576x1024.jpg)
良かった!! 乗れる!!
乗り味は、何年も前に試乗し、当時CHOPSTICKを発注したもののいまだに届いていないSLASHERに近い気がする。ま、SLASHERに乗ったのは随分前なので、ぜんぜん違うかもしれないけど。
ということは、当時もわりと好感触の乗り味だったということか。
幅広な分、切り返しの際にわずかにトゥ側のエッジが引っかかる感じはあるけど、それはT.T 158や、この後に乗るT.T 165 CLASSICに較べたときの話。T.T 158のような綱渡りをするようなバランス感覚は要らないし、その分オートマチック感もあるんだけど、嫌味には感じない。
日本刀のような鋭さはないけれど、手に馴染む心地よいツール感がある板。
ナローなT.T 158や165 CLASSICに較べてワイドだからか、エッジが立てやすく、カーヴィングもしやすい気がする。
いきなり良い板。鼻血が出そう。
THE CHASER HIGH PERFORMANCE
2枚目は今シーズンCHOPSTICKS版を導入したTHE CHASER HIGH PERFORMANCE。自分の板はCHOPSTICKのため搭乗時間が短く、その真価に触れてないため、乗りたい板が全部貸し出されていたこともあって選んでみました。
![](https://moretemasen.com/wp-content/uploads/2023/03/gentemstick-trial-ride-what-about-tt-160-2-576x1024.jpg)
普通に乗りやすい。
乗っていて思ったのは、ノーズの雰囲気がROCKET FISHに似ているということ。もちろん、テール側はまったく違うわけで、乗り味もぜんぜん違うし、ROCKET FISHよりも(当然)テールは粘る感じ。
板が走る間は春雪でも楽しく乗れそうで、この辺の雰囲気はROCKET FISHに似ているかもしれない。
あと…とにかく、新雪で乗りまくりたい。せっかく買ったTHE CHASER HIGH PERFORMANCE(のCHOPSTICKS)に今シーズンは乗れておらず、このマッシヴなノーズ形状の恩恵をまだぜんぜん受けられてません。
FLY FISK
3枚目はFLY FISK。
![](https://moretemasen.com/wp-content/uploads/2023/03/gentemstick-trial-ride-what-about-tt-160-3-576x1024.jpg)
スペックでは去年曲がらなくて苦労したTHE CHASERよりも大きいんだけど、THE CHASERよりは曲がる印象です。そう言う意味だと、太いTHE CHASERというよりは、太いTHE CHASER HIGH PERFORMANCEという感じ。
足が大きい人、身体が大きい人向けのTHE CHASER HIGH PERFOMANCEと位置付ければ、THE CHASER HIGH PERFORMANCEの長さで十分な自分としては、今後も購入しなさそう。
T.T 165 CLASSIC
4枚目の板は直前まで候補の板だったT.T 165 CLASSIC。
![](https://moretemasen.com/wp-content/uploads/2023/03/gentemstick-trial-ride-what-about-tt-160-4-576x1024.jpg)
165 CLASSIC。何度か試乗もしており、T.T 158を9シーズン乗っているぼくなら余裕で…乗れ…
なにコレ…かったい…
とにかく硬い。そして細い。
T.T 160では感じなかった日本刀のように鋭く、繊細な乗り味。日本刀、持ったこともなければ、当然乗ったこともないですけど、。
適切な表現か分かりませんけど、最初、
鉛筆に乗ってるのか?
って思いましたよね。そこは日本刀じゃないのかよ。
ただ、トップシートの色は良くて(もうちょっと赤くてもイイけど)、なかなかに所有欲を刺激します。
で、T.Tあるあるなんですけど、上半身はターン姿勢を取っているのに、板は直進のままで、そのままずっこけるという、板が踏めていないときの「板抜け」が久しぶりに発生。これなんていう現象なんですか? 勝手に「板抜け」って呼んでるけど。
さすがは「いつかはT.T」と(ぼくに)言わしめるだけはある乗りこなせなさ。一筋縄ではいかないし、これはもう老後の道楽の板なんじゃないか?という気がしてきます。
T.T 160(2回目)
5枚目はもう一回T.T 160に試乗。
初回よりうまく乗れませんでした。
Breathing SHIRAYAMAの店長さんからは「荒れた新雪でも乗れるし、バックカントリーに持っていけるT.Tだよ」って教えてもらったし、おそらく160を持っているお店の常連さんからは「浮力あるよ」って教えてもらいました。
T.T 165 CLASSIC WOMEN’S FLEX
6枚目は、最初の候補だったT.T 165 CLASSIC WOMEN’S FLEX。
![](https://moretemasen.com/wp-content/uploads/2023/03/gentemstick-trial-ride-what-about-tt-160-5-576x1024.jpg)
T.T 160やT.T 165 CLASSICと乗り比べると柔らかく、そういう意味では乗りやすい。ただ、午後の荒れたバーンでは板が跳ねる感じがあって、もう少し色んなバーンで乗ってみないとなんとも評価し難い。
そして、なぜかこの板も「板抜け」が発生。最後に試乗した板なので、足の踏ん張りが効かなかったのかもしれない。
第一印象としては、(女性モデルということもあるし)今後も相当の理由がないと買わなさそう。T.T 160やT.T 165 CLASSICと比べると、自分の体重では板が柔らかすぎる気がします。まぁ、小太りのオッサンが女性モデルに文句をつけるのはおかしいのですが。
まとめ
5枚の板に試乗してきたのですが、けっきょく試乗直前に第一候補に躍り出たT.T 160が、試乗してみても一番乗りこなせそうだし、実物のトップシートの色もサイコーという結果になり、
その場で予約してきましたよね!!
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