モンベル U.L.サーマラップ ニーロングパンツ │ 抜群に「ちょうど良い」インサレーションハーフパンツ

モンベル U.L.サーマラップ ニーロングパンツ │ 抜群に「ちょうど良い」インサレーションハーフパンツ

おじさんになるとさまざまな理由で「スノーボードに行けない週末」ができたりして、滑走日数を稼ぐためにナイターに頼らざるを得ないということは多々あるわけです。

そして、これもおじさん特有の困りごとなのかもしれませんが、年々寒さに弱くなり、

例えば、これは2016年3月6日のたいらスキー場のナイターで、当日のメモには

寒すぎて、バインを脱着する右足が痺れるほど。

と残っていたりします。

よほど寒かったのか、この手元のメモによると、その4日後に午後から滑りに行き、歩行が難しいくらいのギックリ腰のような症状が出て1時間半ほどで帰ってるみたいで、おそらくはナイターの寒さがギックリ腰のきっかけになっていたんじゃないかと予想します。

こちらは2018年2月の、同じくたいらスキー場のナイター。リフトからなんの抵抗もなく臀部を通過して伝わる冷気が骨身に染みます。

こちらは2018年2月の牛岳温泉スキー場のナイター。夜の降雪は日中よりもさらに寒く感じ、牛岳のようにゴンドラがないスキー場では、とにかくリフトに座っている時間が苦痛。

ということで、ここ数年、ナイターにおいてどうやって寒さを凌ぐかが大きな課題でした。上はミドルレイヤーに厚手のフリースを着込むなり、化繊のインサレーションを着込むなりすれば防寒できるのだけど、問題は凍ったリフトの座面からダイレクトに冷やされる下半身

当時はウェアのパンツの下は、ブーツと干渉しないタイツ(CW-X)と下着のパンツ(まったく価値のない情報だけどボクサーブリーフ)を履くのみで、それ以上の防寒はできない(できたとしても、ブーツに干渉するので心地が良くない)と思い込んでいたんですよね。

ところが昨シーズン、こんな記事を見まして。

💡インサレーションパンツ ~ハーフパンツ編~ – moderate

ことボトムになるとレイヤリングの概念があまり無いためか、「タイツを穿いて終わり」という、1択になりがちで、「あとは我慢!」的な感じの方もいらっしゃいます。

(中略)

タイツにプラス1(ワン)して頂けるインサレーションパンツ、しかも、ブーツに干渉しないハーフパンツ丈を中心にご紹介させて頂きます。

インサレーションパンツ ~ハーフパンツ編~ – moderate

「タイツを履いて終わり」「あとは我慢!」ってぼくのことじゃん。

っていうか

なるほど確かにハーフパンツならブーツに干渉しないわ天才かよ

今となっては不思議なくらい自明なんだけど、当時はまったく「ブーツに干渉しないハーフパンツという選択肢」が発想になく、いたく感銘を受け、256ミリ秒後にはTeton Bros.「Hoback Knee Pant」をポチろうとしていたんですが、すでに売り切れ。半ベソでインターネッツの大海から代替製品を探す航海に出て、俺たちのモンベル「U.L.サーマラップ ニーロングパンツ」を探し出すと同時にポチったヨ、というのが相変わらず長すぎる前置きでした。

素材

表生地はモンベルのダウンジャケットとかにも使われている独自素材「バリスティック エアライト」。

斜め方向にはよくストレッチするし、サリサリした素材感も好印象。透湿性も高そう。かなり薄いので、引き裂き強度は高くないのかもしれませんが、ほぼ2シーズン着用後もほつれや綻びはなく、さすがはモンベルという品質。

中綿もモンベルの独自素材「ストレッチエクセロフト」。中綿もストレッチするので、全体として非常に柔らかで履き心地が良い。

先日、リアル店舗で期せずしてTeton Bros.のHoback Knee Pantを触る機会があったのだけど、Hoback Knee Pantの方がボリュームがあり、暖かそうという印象でした。が、アクティブインサレーション(動的保温着)として考えると、U.L.サーマラップ ニーロングパンツくらいの薄さの方が活用の幅が広いのでは?という気もします。

特徴

ガゼットクロッチ

クライマーなら誰しもこういう反応になると思うんだけど、なんと股の部分が

ガゼットクロッチじゃん!! 好き!!

多くのクライミングパンツと同様、股が広がりやすい、足上げがしやすいガゼットクロッチ。この記事を書くためにマジマジと眺めていて気づきました。いや、よく出来てるよ、本当に。

三枚差し構造

表側にはこちらの画像のようにステッチはないのですが、

裏返すとこんな感じで太ももあたりに2本ほどステッチが入っています。

これが、

シングルキルト構造やボックス構造の中綿入りウエアに、表地をもう1枚加え、計3枚の生地で冷気の侵入を防ぎ、暖まった空気を逃がしません。

という、モンベルのいう「三枚差し構造」のキルトの境目なのかもしれません。

引用: モンベル | オンラインショップ | U.L.サーマラップ ニーロングパンツ

パッキング

「U.L.サーマラップ ニーロングパンツ」はパッカブルではないのですが、付属のスタッフサックに収納可能です。

が、最近のアウトドアウェアはパッカブルなものも多いし、履きっぱなしとは言え、小さくパッキングできるならそれはそれで嬉しい。

ということで、クルクルと裏返しながらポケットに収納していくと、

意外に簡単にパッキングできました。右がポケットにパッキングしたニーロングパンツ、左は空のスタッフサック。スタッフサックに入れるより小さくなります。(推奨された方法ではないので、この方法でパッキングする際は自己責任でお願いします。)

ただし、ポケットのファスナーはパッカブル仕様じゃないので(裏返して使うことを想定していないので)、

こうなりますね。開けるのがちょっと面倒になります。

このファスナーを裏からも使えるタイプに変更すれば、パッカブルなパンツを謳えるし、スタッフサックも不要になるんだけど。どうですかね? モンベルさん!!

感想

というアレで、昨シーズンに導入し、これまでほぼ2シーズン、導入後のすべてのスノーボードで「U.L.サーマラップ ニーロングパンツ」 を履いてきたわけですけど、マジで朝起きてから帰宅してリラックスするまで、ずっと履いてます。

これまで、近場のスキー場なら、家を出るときからウェアのパンツを履いて行っちゃって、帰りは濡れたウェアパンツで仕方なく帰る、ちょっとした遠征なら例えばフリースパンツとか履いていって、現地でウェアパンツに履き替える、みたいな運用でした。

が、「U.L.サーマラップ ニーロングパンツ」導入後は、タイツの上にニーロングパンツを履いて家を出て、そのままコンビニにも寄っちゃうし、スキー場に着いたら、その上におもむろにウェアパンツを履く、帰りも駐車場でおもむろにウェアパンツを脱ぎ、ニーロングパンツで帰宅する、という「おもむろスタイル」がばっちりハマります。

非常に楽ちん。

ナイターにも何度か行きましたが、「ニーロングパンツのおかげで暖かい」という感想を持つことは一度もありませんでした。暖かいパンツではないけれど、じんわりと優しい暖かさを持つパンツという感じ。まったく不満を持たず、寒さを意識せず、日中と同様に過ごせたというのは、なんというか、魔法のようなエクスペリエンスだと思います。

一方、日中はどうかというと、これも「ニーロングパンツのせいで暑い」という感想を持つことは一度もなく、完全に身体の一部となってしまう様子。かなり運動量が高いシーンにおいても、中がビショビショになった記憶はなく、ベンチレーションを開ければスッと蒸れが解消する印象で、透湿性が素晴らしい。

おそらく、十分にストレッチする素材と、ほかのインサレーションパンツよりは薄めの中綿、十分な透湿性が、これらの「完璧なちょうど良さ」を作り出しているのではないかと思います。

一応、イマイチな点も書いておくと、トイレがめんどい。しばしば、ニーロングパンツのファスナーを上げ忘れます。まぁ、これは、U.L.サーマラップ ニーロングパンツの問題ではなくて「ウェアパンツの下にファスナー付きのパンツを履く運用」なら、どれでも起きる問題ですが。

で、もうひとつは、これは完全にモンベルの問題なんだけど、カラーとデザインが…まぁちょっと…残念。でも、このパンツのTAUPE(トープ)っていう色はミリタリーな雰囲気もあって悪くないし、デザインもこれ履いて近所のコンビニに寄れるくらいにはギリギリセーフ感はあります。でもオシャレ感はないんだよなぁ。

というアレで、ぶっちゃけ、サーマラップ ニーロングパンツの上着版である、「U.L.サーマラップ ジャケット」「U.L.サーマラップ パーカ」にも興味が出てくるくらい気に入っているインサレーションハーフパンツになりました。

もしかしたら、バックカントリーのハイクアップ等では暑いかもしれないし、雪上キャンプでは寒いかもしれません。が、そういう極端な状況以外ではまず外さない、かなり守備範囲の広い保温着になるのではと思っています。