次世代軽量テントDURSTON「X-Mid 1 Solid」はどうか

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登山からアウトドアライフに入ったこともあり、人生で初めて買ったテントが山岳テントのアライテントエアライズ1」でした。

購入したのは2007年の7月。以来、いくつかの山行とバックカントリー、キャンプを共にし、いまだに現役であり、マジで絶大な信頼をおいている山岳テントなんですけど、16年も経つとさすがに経年劣化が気になり始めます。とくにフライシートの加水分解と、フロアシートの浸水が目につく。

ということで、数年前から山岳テントを探していました。

山岳テントに求める条件

新たな山岳テントには「ベンチマークとなるエアライズ1の長所はそのままに、短所は克服するような条件」を求めることになります。

自分が求める条件は以下でした。

  • 自立式のドーム型
  • ダブルウォールの吊り下げ式
  • 軽量(できれば1kgを切ってほしい)
  • 長辺側の出入り口

自立式のドーム型

アウトドアに関してはゆとり系なので、そこまで過酷なコンディションでのテント泊はしてきてないのですが、それでも強風と雷雨の中、白山の南流ヶ馬場で痺れるような夜を過ごしたり、強風の立山の雷鳥沢で雪上キャンプしたりした経験から、テントにはそれなりの耐候性を求めたい。

自立式ならテント内に荷物や自身が入ってしまえば、それなりに強風には耐えられるだろうし、設営も難しくないと思います。

また、自立式なら、撤収時にテントを逆さにしてフロアシートの裏を乾かしたり、持ち上げて中のゴミを出したりすることができます。

自立式のエアライズ1で、これらのメリットを享受してきたこともあり、まずは自立式テントを考えたい。

ダブルウォールの吊り下げ式

エアライズ1でイマイチだった点のひとつ、スリーブ式(ポールをスリーブに通して設営するタイプのテント)。スリーブの中でポールが外れると面倒だし、そもそもスリーブにポールを通すという工程自体が、登山等で疲れた身体には若干ダルい。できれば吊り下げ式を採用したい。

ダブルウォールについては、もちろん結露しづらいという直接的なメリットはあると思うけど、やはり外界との間にシートが二枚あり、その間に動かない空気の層があるという構造が、断熱性と心理的な安全性を高めてくれる気がします。冷たい風の中、テントの中に入った瞬間に感じる暖かさと、(ある程度の)静けさ。ほっこりします。

当然、重量とのトレードオフになるので、マストじゃないけど、気にしているポイントとなります。

軽量(できれば1kgを切ってほしい)

山岳テントは、どうやったって人力で持ち運ばねばならないという宿命にあるので、必要な条件を満たした上で、軽ければ軽いほど良い。

とは言え、エアライズ1はパッキング重量で1.5kg超え(本体1,320g + ペグ、ガイライン220g)。それなりに最近のモデルであれば、エアライズ1よりは軽い気がします。パッキング重量で1.2kgくらい、できれば1kgを切ってくると嬉しい。

長辺側の出入り口

完全に山岳テントとして設計されたエアライズ1は、出入り口が短辺側にあります。これは、狭い岩棚のような場所にも設営できるし、風下に(短辺側にある)出入り口を配置するため、風を受ける面が(反対側の)短辺であり、強風に強いというメリットがあります。

その代わり、出入り口の前室が、短辺側のためどうしても狭くなってしまいます。前室は、室内に入れられないブーツを置いたり、雨天時は簡単な調理をしたりと、意外によく使うスペースだし、そもそも出入り口が狭くなるので、出入りがしづらいというデメリットが出てきます。

まぁ、出入り口から顔だけを出して、夜空を眺めたりするのも良いものですけどね(長辺側だと身体を起こす必要がある)。

優先順は高くはないのですが、どうせなら、新しいテントは、長辺側に出入り口のあるものにしてみたい。

DURSTON X-Mid Pro 1はどうか

という感じで山岳テントを考えていて、候補に上がったのは以下のようなテントでした。

テントメーカー方式ウォール重量出入り口
EL CHALTEN ZEROBONE 1.5PZEROGRAM自立式ダブルウォール・(フライも)吊り下げ式1,916g長辺側
TANI OSMO 1PNEMO自立式タブルウォール・吊り下げ式1,120g長辺側
ハバハバシールド1MSR自立式ダブルウォール・吊り下げ式1,110g長辺側

正確には、EL CHALTENはZEROBONEじゃない世代から、TANIはOSMOじゃない方から検討してたり(OSMOは2023年6月発売予定らしい)、NEMOで言えばHORNET ELITE OSMO 1P(657g)が第一候補だったんだけど、ケンケンが先に買ったので外したり、MSRはフリーライト1の方が軽い(890g)んだけど、大きく切れ込んだフライの形状が好きになれなかったりとか、まぁ、いろいろあります。

そんな中、こんな記事を目にしました。

DURSTON(Durston Gear / ダーストン)というカナダのガレージブランドで、X-MidシリーズのテントでU.L.(ウルトラライト)界隈を賑わせているらしい。すみません、全然知りませんでした。

記事の「X-Mid Pro 1」は素材にDCF(ダイニーマ・コンポジット・ファブリック)を採用した超軽量テント(シェルター)で、トレッキングポールを使用して設営する2ポールテントのようです。

トレッキングポール式シェルターは「自立式ではない」という理由で、山岳テントとしては、あまり検討してこなかったんですが、U.L.なトレッキングという文脈では、嫌いじゃない。むしろ好物。

この手のテントだと例えばSix Moon DesignsLunar Soloなんかは、ワンポールテントだけど初心者でも扱いやすいらしく、ちょっと気になってたりしました。Lunar Soloで登山しているっていう記事も見かけるし、案外、自立式ドーム型にこだわる必要はないのだろうか。

ただし、トレッキングポール式はポールが邪魔になって、狭いという印象を持っていました。テントの構造上、ポールは中心付近に設置する必要があり、例えば2ポールテントのひとつ、パップテントなんかもポールを二又にするなどして、居住空間の確保に躍起になっているわけです。

ところが、このDURSTONの X-Mid Pro 1は、ポールの位置をオフセットして配置し、長方形のフライシート内に、フロアのスペースを斜めにレイアウトすることにより、ポールが邪魔にならず、広い室内空間を実現しているとのこと。

引用: X-Mid Pro 1 – Durston

まさか、2ポールテントのポールのレイアウトに、まだ工夫の余地があったとは。こういう「視点を変えて課題を解決する」やり方、まさにひらめきで、めちゃくちゃ好き。

創業者のDan Durston氏は、このアイデアをGDT(Great Divide Trail)カナディアン・ロッキーをハイキング中に思いついたらしい。ずっとテントのことを考えてそうなエピソードで、とても好感が持てます。

DURSTON X-Mid 1 Solidはどうか

ところで、このX-Mid Pro 1、ペグなしの599米ドルから、ペグありの609米ドルと、なかなかに高価。

Google様によると、本日時点の為替で609米ドルは87,968円。

高価格の理由のほとんどは、高価なDCF素材を使っていることだと思われます。

DCF素材の超軽量なテント、憧れはあるんですけど、さすがにちょっと…手が出ない。本当に欲しくなったら買っちゃうかもしれないけど。

いったんは記憶の奥底に丁寧に閉じ込めたのですが、ふと気づくわけですよ。DCF素材に惹かれたのではなく、その優れた、インスピレーションに満ち溢れたレイアウト設計に惹かれたということを。

で、公式サイトで、DCF素材ではなく、一般的な素材を使った、X-Mid Pro 1と同じ形状のテントを探してみたら、

フツーにあるじゃーん。

X-Mid 1が240米ドル、34,664円

X-Mid 1 Solidが269米ドル、38,851円。

(ベンチマークである)エアライズ1が50,600円(税込)であることを考えると、めちゃくちゃ現実的な価格やん!!

X-Mid Solidシリーズは、基本的にはオリジナルであるX-Midシリーズと同じ設計なのですが、

  • インナーテントのメッシュの大部分をソリッドな素材(たぶん15Dのナイロン)に置き換えている
  • フライジッパーの付け根にバックルを追加
  • テントの裾のペグ・ポイントを補強
  • ピークのガイラインをより強く伸びの少ないコードに変更

という違いがあるようです。

X-Mid Solidシリーズは、X-Midシリーズに比べて、耐候性を上げているんですね。その代わり30グラムほど重くなる模様。

正直なところ、軽量で、フルメッシュのX-Mid 1でカリカリに攻めてみたい、という気持ちも無くはないのですが、日本での3シーズンの使用を考えるとフルメッシュは厳しいか?という気もしてきて、X-Mid Solidを選ぶことにしました。

個人的に、バスタブが低いテントは、雨天時の雨の跳ね返りがインナーテント内に入ってきそうで、ちょっと不安なんですよね。X-Mid 1のバスタブが低いかどうかは分かりませんが、少なくともX-Mid 1 Solidはバスタブの上がすぐにメッシュではなさそうなので…。

あとは色かなー。X-Mid Solidシリーズより、X-Midシリーズの淡い色の方がもしかしたら好みだったかもなー。この辺は、実物を見てみないと分かりません。

最終的に、山岳テントに求める条件に対しては、以下のようになりました。

求める条件X-Mid 1 Solid
自立式のドーム型非自立式のトレッキングポール式シェルター
ダブルウォールの吊り下げ式メッシュ部分もあるがダブルウォール
吊り下げ式(フライシートのピッチ後、インナーテントを設置)
軽量(できれば1kgを切ってほしい)パッキング重量 905g
長辺側の出入り口長辺側の両サイドに出入り口

自立式のドーム型ではないけれど、それ以外の条件は満たしているし、代わりに見事な設計で、まだ日本ではあまり見かけない2ポールテントになったと思えば、上出来じゃないでしょうか。

DURSTONのテントの入手方法

というワケで、「X-Mid 1 Solid」を購入したのですが、現在Durston Gearの代理店は日本にはなく、個人輸入する必要がありました。

購入方法については、以下に記しました。

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