とくに縛りを設けているわけでもないのですが、サクサク読めることにより読書筋を鍛え、習慣化できないかなぁと、岡田斗司夫氏の書籍を連続で読んでます。
今回は「ユーチューバーが消滅する未来 2028年の世界を見抜く」です。
読書メモ
タイトルから、いまや隆盛を極めるユーチューバーが、昨今の広告料の低下や、TikTokのようなYouTube以外のプラットフォームの勃興、芸能人の参入などで苦戦を強いられ、いずれユーチューバーという職業がなくなってしまう、というような話を想像してしまう。
けど、基本的には、刊行された2018年から10年後の2028年の未来予想であり、「評価経済社会」や、「ホワイト社会」という概念をベースにした、いくつかのテーマについてのエッセイ集(そのテーマの一つがユーチューバーの未来)といった内容。
最初に紹介されているのが、未来予測の3大法則(現在進行中の価値観の変化)で
- 第一印象至上主義
- 考えるより探す
- 中間はいらない
というもの。
これらを元に
- 自分を盛る
- ユーチューバーの未来
- これからのアイドル
- 書店が生き残るカギ
- バーチャルとリアルの恋愛
- AIロボット
- 人工知能と政治
というテーマで、氏の未来予測が語られるという構造になっている。
感想
2018年の書籍ながら、のっけからAIの話が出てくるあたり、生成AIが2022年あたりから流行りはじめた(Midjourneyは2022年の9月、ChatGPT-3.5が2022年10月らしい)ことを考えれば、凄まじい未来予測と言わざるを得ないのですが、AIがユーチューバーを淘汰するというのは、さすがに同意しかねるという感想を持ちます。
もちろん、2018年の岡田斗司夫氏が2028年を予想するわけで、現在進行形の事象の説明も多く、納得する部分もあるのだけど、バーチャルとリアルの恋愛の境界が消えるとか人工知能が政治を変えるというタイトルには違和感を持ちました。恋愛がノスタルジーの対象になるだろうか? 人工知能の解析を参考にして政治を行うなんてことがあり得るだろうか?(これはまぁ、参考の仕方によるけど、すでに起きてるかもしれない)
ただ、「今は乱世だ」と自覚し、未来に対する感度によって生じる「未来格差」を認識せよという氏の主張は刺さるものがあります。周りで起きていることを自分なりに認識し、未来を常に考えることが乱世の今を生き残る手段だということでしょう。
今後数年の目標として「未来を予測する癖をつける」というのも良さそうだと思いました。
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