急に火が点かなくなったOPTIMUS 8Rのメンテナンス

アウトドア
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箱ストーブのOPTIMUS 8RとPRIMUS 8Rを持っていて(なぜ2つ持っているのかはこちらに詳しい)

もちろん使う用、保存用、観賞用、布教用というような区別はまったくなく、2つとも絶好調で交互に使用中

絶好調で、とは書きましたがやっぱり個体差はあって、それぞれ一長一短があったりします。

  • PRIMUS 8R(古い方):燃焼は絶好調なんだけど、スピンドルを締めてもきちんと消火してくれない。たぶんクリーニングニードルの位置調整が必要。
  • OPTIMUS 8R(新しい方):なんとなくPRIMUS 8Rに比べて燃焼が弱い気がする。消火は問題なし。スピンドルが少し硬い。

こういうのも個性ととらえて使ってきたのですが、ある日、いきなりOPTIMUS 8Rに点火できなくなりました。昨日までいとも簡単に点火、燃焼してたのに…。

原因を探る

とりあえず、どこが問題なのか、ひとつずつ試していきます。トライアンドエラー。ソフトウェア的にはデバッグ。

  • 燃料不足では?:チャポチャポと音がするくらいにはタンクに燃料が入っている。
  • プレヒート不足では?:アルコール燃料を多めに入れて十分に予熱してみたけど着火しない。
    • そもそもスピンドルを開けたときに、シューっという気化ガスが出る音がしない。
  • タンクの圧力漏れでは?:(問題が発生していない)PRIMUS 8Rの注油口キャップに交換してみたけど、変化なし。

ぜんぜん分からないので、OPTIMUS 8RとPRIMUS 8Rのバーナーと燃料タンク(燃焼モジュール)を並べてみます。こういうとき、同じモノを2つ持っていると比較ができて良い。

左がPRIMUS 8R、右がOPTIMUS 8R

2つの燃焼モジュールを見比べていると、OPTIMUS 8Rの燃料タンクから、カランカランと音が聞こえることに気づきました。

これだ…!!

たぶん、ホワイトガソリン燃料を吸い上げるウィックが中で抜けてて、燃料をバーナーに送れないせいで、燃焼しないのでは?

火が点かなくなったOPTIMUS 8Rを修理する

燃料タンクの中は注油口から覗けると言えば覗けるんだけど、まぁ、よく見えない。開腹して確かめるしかない。

バーナーセットを燃料タンクから取り外す

ということで、OPTIMUS 8Rの初の開腹手術。燃料は抜いておきます。

まずは患部を観察。初めて気付いたのですが、ネジ部分にシーリングしてありそうな痕跡を発見。

PRIMUS 8Rにはそんな様子はないので、もしかしたらこのOPTIMUS 8Rの圧力漏れを疑って、前のオーナーさんかシーリングしたんだろうか…。最初から調子の悪い個体なのかな。

シーリングが固着してて、うまく外れなかったらどうしよう、という不安が出てきましたが、普通に外すことができました。ちなみにバーナーを燃料タンクから外すのに使ったのは10mmのモンキーレンチでした。

そして、予想どおりウィックが抜けてました。これだと、バーナーに燃料が送れないので、結果、着火もできないし、燃焼もできないというワケですね。

バーナーセットにウィックを装着する

燃料タンクの中に取り残されてしまったウィックを注油口からなんとか外に出します。ピンセットを使いました。

ウィックには特に劣化は見られませんでした。永く使っているとウィックが焼けたりして燃料の吸い上げが悪くなり、燃焼不良につながることもあるようです。

で、サルベージしたウィックをバーナーセットに差し込みます。また抜けないように、しっかり押し込みます。

ウィックは毛の束の真ん中を針金で縛っている構造なので、この真ん中の針金部分を押し込む感じ。

ここからがまあまあ面倒だったのですが、ウィックの先から燃料タンクに押し込んでいきます。バーナーセットからウィックが抜けないように、割り箸を使って根気よくウィックの毛の束を押し込んでいきました。

ウィックがすべて燃料タンクの中に収まったら、バーナーセットを燃料タンクに回し込み、最後にモンキーレンチで増し締めしておきます。

箱に戻す前に燃焼実験しておく

OPTIMUS 8Rの最終形に組み上げ直す前に、現象が改善しているか、テストしておきます。燃焼モジュールの状態で、プレヒートを行い、着火。

ちょっとわかりづらいですが、青い炎が点きました。燃焼音も(これまでどおり)勇ましい。

OPTIMUS 8Rを組み戻す

燃焼実験を終え、冷えるのを待ってから、組み戻します。

再度、着火。

これまで通りの燃焼ですが、改めてよくよく観察してみると、炎が偏っていて、タンク側の炎が弱い気がします。また、タンクとは反対側の炎は勢いよく出ているのですが、こちらのゴトクには煤が付いています(手前側は付いてない)。

たぶん、これらはウィックの装着具合とは関係ない(と思いたい)はずで、別の原因があると思うのですが、そうすると次に疑うべきはニップルということになりますかね…。

とりあえず、この状態でもフツーにお湯が沸かせるので、今回はここまでとします。

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