このところ、アウトドアにおける火器として登場回数が多いアルコールストーブ。
その火力の弱さゆえにアルコールストーブには風防が必須であり、いまのところEVERNEWの「Tiフーボー」という風防を運用しています。
この「Tiフーボー」の組み立て方、使い方に変化が出てきたので紹介します。
「Tiフーボー」の安定する組み立て方
「Ti」フーボーには2箇所ツメがあり、当初は先っぽのツメを引っ掛けて組み立てていました。
この方が風防を組み立てたときの径が大きくなり、中に置くアルコルストーブやクッカーが窮屈にならずに済むというのが主な理由です。
しかし、この先っぽのツメで組み立てると、上下で組み合わせたときに外れやすく、扱いが面倒。
まぁ、そんなもんか、と思いながら使ってきたのですが、ふと奥側のツメに引っ掛けて組み立ててみたところ、外れづらく、上下で組も合わせたときもかなり安定することに気づきました。
手前のツメで引っ掛けるよりも、奥のツメで引っ掛けた方が風防の径が小さくなって、安定するようです。
また、手前のツメで引っ掛けたときよりも、奥のツメで引っ掛けたときの方が、風防の端の重なっている部分を広く取れるため、こちらの方が外れにくくなるのだと思います。
クッカーとの組み合わせ
最近は、クッカーとしてもっぱらベルモント「チタンシェラカップ深型480フォールドハンドル」を使用中。このクッカーとの組み合わせを見ていきます。
「Tiフーボー」の中には、「Tiアルコールストーブ」と、その上に「チタンゴトクtriveTi」をセットする前提で、
まずは、これまでの手前のツメを引っ掛けて風防を組み立てた場合:
すごくフツーに風防の役割を果たしてそうだし、見た目にも「風防ってこんな感じよね」という印象を持ちます。
次に、奥のツメで引っ掛けて、風防を組み立てた場合:
クッカー(チタンシェラカップ深型480フォールドハンドル)と風防の間のクリアランスがギリギリで、「Tiフーボー」が歪んでくれば、クッカーと接触する部分が出てくるのですが、こちらの方が明らかに防風効果が高そう。
最初、あまりにもギリギリなので、酸欠でアルコールストーブの炎が消えてしまうのでは?と思ったのですが、大きめの切り欠きのおかげか、十分に酸素が供給される模様。風防効果が高く、クッカーの側面まで丁寧に火が回る分、こちらの方が熱効率は高いような気がします。
屋外で使用しても火が消えることはありませんでした。
ただし、本燃焼に入る前に、慌ててクッカーを乗せると火が消えることはあるようです。これはまぁ、風防は関係なく、例えばゴトクなしでクッカーを乗せても同じですが。
ゴトクとの組み合わせ
ゴトクの高さとの組み合わせも見ていきます。
左の背の高い方が上で使用した「チタンゴトクtriveTi」、右の背の低い方が「ALストーブ用チタン十字ゴトク」。
「チタンゴトクtriveTi」の方が、炎からクッカーの底までの距離が適切で、熱効率が良いとされています。「ALストーブ用チタン十字ゴトク」はクッカーの底までの距離が「チタンゴトクtriveTi」に比べて近すぎるのですが、ゴトクの幅が広く、クッカーを安定して置けるというメリットがあります。
「チタンゴトクtriveTi」を使用した場合は、こんな感じでした(上と同じ画像です):
背の低い「ALストーブ用チタン十字ゴトク」を使うと、こんな感じ:
こちらの方がよりクッカーが深く沈み込み、クッカーの下半分にしっかり炎が当たりそうです。代わりに、クッカーの底との距離が近すぎて、熱効率は悪いはずなので、お湯を沸かす時間は「チタンゴトクtriveTi」とあまり変わらないのかも。
クッカーのハンドルはギリギリ風防に干渉しない位置にあるので、使い勝手も良いです。防風効果と、ゴトクの安定性を考えると、ベストの組み合わせかもしれません。
3パターン目として、ゴトクがない場合(「Tiアルコールストーブ」はゴトクなしでも使用可能です):
ゴトクがないというか、カルデラコーンみたいに、風防兼ゴトクみたいになってます。クッカーは沈み込みすぎて、風防に干渉してしまいます。このため、ハンドルを「Tiフーボー」の切り欠きの位置に持ってくる必要があります。
ここまで「Tiフーボー」の縁がクッカーに密着しても、炎は消えませんでした。これも、切り欠きからの酸素の供給が間に合ってるからだと思います。
ただし、「Tiアルコールストーブ」への直乗せは火力をかなり弱めてしまうようで、お湯が湧く時間は長くなるように感じました。
なお、「Tiフーボー」の中ではこんな感じでクッカーがアルストに乗っているはずです。
まとめ:「Tiフーボー」は奥のツメで組み立てると安定する
「Tiフーボー」は奥のツメで引っ掛けて組み立てると、安定して使用できるよ、という話でした。
ゴトクとの組み合わせは「ALストーブ用チタン十字ゴトク」がベストのようにも感じましたが、湯沸かし性能を測定して決めたいところです。
風防がクッカーに密着しても意外と炎が消えないという発見が面白く、カルデラコーンのようにも使えることが分かって、また「Tiフーボー」に愛着が湧いている昨今です。
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