暖冬の2023-2024シーズンでしたが、それでも3月に少し寒気が流れ込んだこともあり、カズくんに誘われてシーズン初のバックカントリーに行ってきました。
3月でこの雪。
すこし某スキー場跡の様子を確認したあと、旧白峰温泉スキー場跡に向かうことに。白峰温泉スキー場は一般営業はしていないのですが、大会などで一部は稼働しているという噂。
除雪されている駐車場にクルマを停めて、旧インフォメーションセンター裏からハイクアップを開始。左側の川をどこかで渡渉しなければいけないルートなのだけど、川幅が広く、先の様子も分からなくて、やや不安な登りはじめ。
というかこんな川あったっけ…?
駐車場にいたスキーヤーの方が土砂崩れがどうこうって言ってたので、もしかしたら、以前はもっと川幅が狭く(営業時は蓋をするなどして)もっと幅員の広いコースだったのかも。
白峰温泉スキー場は営業時に何度も来たことがあるはずなんだけど、目に入る景色はぜんぜん覚えてませんでした。
ちなみに足元はTHE CHASER HIGH PERFORMANCE CHOPSTICK。あまり新雪を食わせてやれてない板なので、今回は美味しいのを食べさせたい。
砂防ダム(?)の手前まで来たところで、だいぶ川幅が狭くなってきたので、ボードを外して渡渉。川のすぐ横をトラバースするのも足場が狭く、渡渉は雪がかぶった石の上を歩く必要があり、なかなかスリルがありました。なお、帰りは川に足を落としました(水深が浅く、ブーツ内に水が染み込むこともなかったです)。
渡渉後は、旧林道に合流し、登りはじめから1時間半ほどで旧センターハウスに到着。
建屋には電気が来てそうでしたが、稼働しているかは不明でした。わりときれいな外観を保っているので、それなりにメンテナンスされてそうな雰囲気。
センターハウスを過ぎてからは藪が濃くなってきて、今シーズンの積雪程度ではぜんぜん覆い隠せなくなってました。通常の積雪でも難しいかも。
センターハウスから少し登ると、杉の木も多くなってきて、樹林帯へと雰囲気が変わりました。この辺から、体感では気温が一段下がり、雪質が良くなって、ときおり小雪がぱらつくように。
駐車場で会った方は自分たちよりもあとから登り始め、途中で追いつかれたのですが、トップよりも手前で「もう時間がないから」と先に降りていかれました。
トップ手前はわりと狭い斜面の急登で、ジグザグと登っていくのですが、相変わらずの折り返しの下手さ。そもそもスキー自体が苦手な上に、スキーモードによるトラバースも下手なら、股関節の可動域が狭いのか、単に足が短いのか、カズくんの2倍くらいは折り返しにコストがかかってる気がします。
いまのところ、そこまでスキーモードを練習する気はなくて「慣れればもうちょっとうまくできるようになるんじゃね?」くらいのモチベーションしかないのですが、まぁ、これがいけないのかもね…。まずは、「慣れれば」と言えるくらいにはバックカントリーに行かないと。
で、センターハウスからもう1時間半ほど登ってきて、スキー場のトップであり、青柳山の頂上に到着。
こ、これは、冬季登山を果たしたと言って良いのか?(違
青柳山の標高は1,032mとのこと。1,000m超えてるのか、とちょっと驚きました。
おそらく何度も降りたであろうリフト降り場の景色もぜーんぜん覚えてなかったり。
頂上でお昼を食べるというプランもあったのですが、気温が上がってきて雪が悪くならないうちに降りてしまおうという話になり、センターハウスまで降りることにしました。
新雪にちょうど良い斜度なのですが、いかんせん藪が濃くて、取れるラインに制限があり、美味しいターンは2つほどだった記憶。
ただ、新雪の中で後ろ足をドンと踏んで、ノーズがクルンと回頭する感触を今回初めて得た気がします。この回頭する感触は、較べるならMANTARAYのそれに近い気はするのですが、マンタよりも後ろ足の自由度が高く感じました。
シェイプがぜんぜん違うので全く外している可能性もありますが、個人的にはマンタのハーフムーンテールがセンターから雪が抜ける、つまり直進性が高いのに対し、THE CHASER HIGH PERFORMANCEのダイヤモンドテール(ピンテール?)はサイドから雪が抜けることにより、テールの自由度が高まり、雪の中で3次元的に動かすことができるのではないか?と。
この感触、感覚が新鮮で心地よい。
そんなことを2ターンほど考えたあとはひたすらに藪の中をジワジワと降り、センターハウスに到着。お昼を摂ってからは完全にストップスノーになった斜面で藪に板を引っ掛けながら(少なくとも1回は板を外さないと脱出できないくらいでした)、ずりずりと高度を下げ、林道は歩いて、渡渉時には(上にも書いたけど)足を川に落とし、無事下山。
いや、無事ではなかった。登ってる最中に踵にひどい靴擦れを起こしていて、痛みに耐えながらのハイクアップとスノーボーディングでした。帰りの温泉でもお湯がしみて泣いてました。
スキーモードの下手くそさやハイクアップ時の切り返しの労力、とくに藪の中のスノーボーディングなど、課題はたくさん見つかります。が、なかなかアドベンチャーで楽しいバックカントリーでした。
おそらく、旧白峰温泉スキー場の桑島側を大会等で使用している模様で、(大会が行われていないなら)こちら側を滑っても面白いかも?とも思いました。どの辺から入るのか分かりませんが。
あまり考えたくはないけども、今後スキー場の営業がより厳しくなっていくであろうことを考えると、こういう「里山で遊ぶ」機会を増やしていった方が良いのかもしれない。一瞬ですが、そんなことも頭をかすめた山行になりました。