ゴールデンウィーク、立山バックカントリーに身を置いたら、翌週にはアウトドアが恋しくなって登山してたのですが。
信じられないことに、まったく同じことが起きました。
ソログルキャンを初体験したと思ったら、翌週にはもうキャンプしたくてたまらない。
これはもう、アウトドアへの帰巣本能が人間には備わってるとしか考えられない。
32ミリ秒後には「そんなワケない」と前言撤回しましたけど、それはさておき、素敵なキャンプ地のストックはいくつあってもイイ。できれば川沿いの、「秘密の野営地」みたいなものを見つけたい。
というアレで、ドライブがてら、白山方面(というか手取川沿い)でキャンプ地に適した場所をロケハンしに行ってきました。
綿ヶ滝いこいの森
ノープランで国道157号線を南下。白山方面に向かう場合、ほかに道はなかったりします。
157号線沿いには白山吉野オートキャンプ場がありますが、今回はスルー。手取峡谷あたりに差し掛かり、そういえば綿ヶ滝の横にバンガローみたいなものがあった気がする、と思い出し、寄ってみることにしました。
綿ヶ滝は工事中で降りられず。「展望台からご覧ください」とのことだったのですが、綿ヶ滝から結構遠く、わりと迫力のある滝なんですけど、ぜーんぜん見えなかったり。
ちなみに、この滝の水なんですが、
近くの用水路の水が流れ落ちてるらしい。
知りたくない豆情報は以上です。
で、この綿ヶ滝の駐車場の奥側にはかなり素敵な公園があります。ここまで来たのは初めてかも。
フツーの公園として見ると、まあまあヘンテコな場所にあるんですよ。いちおう観光スポットである綿ヶ滝の横とは言え、ちょっと目につきにくい場所だし、地元の人の憩いの場って感じでもない。
公園内には小さな小川も流れていて、日陰になる東屋も設置されてます。虫さえいなければ過ごしやすそう。
こちらは雑草に埋もれてしまっているバンガローらしき建物。一棟だけしかありませんでしたが、以前はこの建物がもっとたくさんあったのだろうと思われます。この建物にも「5」の数字がありますし、すごーく昔に田んぼを挟んだ反対側の道をドライブ中に、何棟か三角屋根が並んでいるのを見たような気がします。
ここが以前はキャンプ場だったのだとすれば、ちょっとヘンテコな場所にある公園も納得。キャンプ場の一部として小川の流れる公園が設置されているのは、わりとありそうな設計かなーという気がします。
公園に水場はなかったのですが、入り口につい最近建てられたと思われるトイレがあるので、泊まりのキャンプもできなくはないという感じ。
まぁ、でも、フツーの無料の公園でキャンプって、常識的にはNGでしょうね。チェアリングなら大丈夫だと思います。
Googleマップに「綿ヶ滝いこいの森」と表記されていたので、そのように書きましたが、正確な名前かどうかは分かりません。
市ノ瀬野営場
白山の登山口に向かう途中に、昔バーベキューをしたことがある公園があったよなーという古い記憶を辿りつつ、いったん、市ノ瀬ビジターセンターまで行ってみることにしました。
って簡単に書いてるけど、市ノ瀬ビジターセンターって白山の登山口で、わりとヤバい山奥にあるので、クルマを走らせるのには少し覚悟が必要。
ビジターセンターにクルマを停めて、市ノ瀬野営場の場所を確認。ビジターセンターは何度か来たことがあるんですが、キャンプ場には足を踏み入れたことがなかったんですよね。
てっきり登山客向けの、山岳テントが張れるだけのシンプルな野営場だと思っていたら、想像以上にしっかりしたキャンプ場でした。整備もしっかりと行き届いています。
基本的には、ひとつのサイトに、テーブルとイス、炉がセットになっているようでした。テーブルの横にテントを張って、昼はテーブルでBBQする感じですかね。やっぱり登山客向けというよりは、キャンプ場っぽい造り。
キャンプ場として考えれば当たり前かもしれませんが、野営場として考えると相当に豪華な炊事場があります。フツーにリア充バーベキューができそう。
で、このトイレが
必要以上に頑丈そう
なんですが、もしかして…
クマが出たときのエスケープ用の施設
を兼ねてるの?
市ノ瀬野営場で唯一引っかかったのがコレ。
(これは予想なのですが)おそらくほとんど宿泊客がいないと思われるキャンプ場なので、そんな場所でソロでキャンプしていてクマに遭遇したとしたら…。個人的にはちょっと対応できない気がします。
「クマが出る」以外は、設備も良くて、アクセスが悪いことをポジティブに考えれば、穴場になり得るキャンプ場。無料だと勘違いしてましたが、使用料は500円のようでした。
まずはデイキャンプから試してみたいキャンプ場です。
おにぎりとコーヒーをいただいて、野営場を後にしました。めちゃくちゃ虫に刺されました。
百万貫の岩
手取川の河川敷にクルマで降りられそうな場所を探しながら市ノ瀬ビジターセンターから引き返してきて、ここはどうだろう?と思ったのが「百万貫の岩」。
市ノ瀬ビジターセンターへの道の途中に黒くてでけえ岩が落ちてて、一応観光スポットになってます。
ちなみに推定重量は4,800トン。貫に換算すると129万貫らしいので、「百万貫の岩」は全然誇張してませんでした。むしろ奥ゆかしい。
たぶん初めてか…2回目かな、クルマを停めてあたりを散策してみました。
クルマで降りられる道もあるし、テントを晴れるスペースもありますが、水場やトイレもないし、周りには民家もない山奥の県道沿い。陽が落ちると危険しかない気がします。
白峰村緑の村
記憶が正しければ、昔バーベキューをしたことがある公園はおそらくこの辺だよな、というところにクルマを停めて、あたりを散策。
確かに、以前はキャンプ場があったらしい。「白峰村緑の村」っていう施設だったのか。
バーベキューをしたんじゃないかなーと思っている「緑の広場」には何もありませんでした。
管理棟ももちろん営業してませんでしたが、梯子がかかっていたので、なんらかのメンテナンスはしているのかもしれません。
白峰床固群水路
こんなところに水道があったんだ?って驚いたのがこの景色。
白峰床固(とこがため)群っていう砂防施設(?)があって、そこに水を流す水路が設置されてました。なぜか空中垂れ流し方式。
周辺はキレイな芝生で、小さいながら駐車場もあって景色もイイ。
良い場所なんですが、風向きによっては結構離れていても水飛沫がかかるし、肝心のトイレや水場がないので、キャンプどころか休憩も難しそうですけど。東屋はあったかもしれないです。
道の駅しらやまさん
道の駅しらやまさんのすぐ裏は手取川にアクセスできるようになっていて、昔この辺でバーベキューか何かをしたような気がするし、しなかったような気もする。ちょっと寄ってみました。
ちょっと記憶とは違ったのですが(もっと岩がゴロゴロあった気がしてた)、これはなかなか良いロケーション。
それなりに広い河原で、景色は抜群にイイ。
足元は水辺から順に岩、玉石、砂利、川砂なので、ペグが刺さるか心配なところはありますが、川の水で飲み物を冷やせそうだし、いかにもキャンプ地っぽい。
自然に身を置きながら、すぐ裏には
道の駅という文明
があり、トイレにも困らない。
サイコーなのでは? これは穴場を見つけたのでは?
少し上がると、芝生エリアもありました。
砂利の駐車スペースもあり、河原までのアクセスはそんなに悪くない感じ。
おそらくは直火で火を熾した跡。先客がいたようです。
思った以上にロケーションが良く、無料キャンプ地としては第一候補になりそう。
後日分かったのですが、道の駅に「BBQ禁止」って貼ってあるそうなので、各自自己責任でお願いします。
誰かの忘れ物がきちんと並べて置いてありました。
十八河原公園
道の駅しらやまさんからもう少し北上すると、クルマの中から眺めるのが好きな桜並木があります。トマソンの記事で紹介したこの桜並木です。
この桜並木の裏側には芝生が広がっていて、確かトイレもあるはず。昔、芋煮会をしたのはここじゃなかったっけ?
Googleマップで調べたところ、「十八河原公園」というようです。
こちらもちょっと記憶とは違うんですけど、すごーくまともな芝生が広がってました。川の流れがあるところまで降りていけるようで、釣りをされている方もいました。
トイレ。キャンプ地には最低限、トイレがないとね…。
残念ながら「十八河原公園」では火気の使用が禁止とのこと。キャンプどころか、BBQもダメなのか。昔、芋煮をしたのは嘘の記憶なのか、当時は禁止されてなかったのか。
焚き火、キャンプの禁止がわりとしつこく書かれて、どうやら焚き火による火事が原因みたいです。
それでも芝生エリアでテント張ってる人もいれば(↑)
駐車場にも何張りかテントが張ってあって、明らかにBBQしてそうでした(↑)。重低音の音楽も流れてました。
公園ではなく、駐車場だからBBQしてもイイでしょう?というロジックなんだと思いますけど、
そういうとこだぞ。
この場所はもうちょっと使用者のモラルが上がらないと、キャンプ地とするのはなかなか難しそうな雰囲気。
まとめ
白山方面で思いつくキャンプ地をぐるっと回ってきたのですが、意外とイケそうな場所が少ない感じでした。
キャンプ地には以下のような条件が求められると思います。
- トイレや水場がある
- 安全で、何か危険が迫ってもすぐにエスケープできる
- できればクルマが近くまで入れる
- 火が熾せる
- タープやテントが張れるだけの平らなスペースがある
これを満たすのがキャンプ場だろうし、キャンプ場以外ではなかなか満たせないということなのかもしれない。
とは言え、「秘密の野営地」にはまだ憧れもあるので、これからも機会を見つけて探してみたいと思っています。
あと、意外と「昔、◯◯した」という場所が多くて、記憶違いもあるとは思うんですが、
昔の自分にはそういうキラキラした体験が多かったんだな
という悲しい感想を持ちました。
もはやキラキラ言うてる年齢でもないので、これからはぬらぬらと鈍く光るような人生を送っていきたいです。
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