立山バックカントリーで活躍したギア・活躍しなかったギア

立山バックカントリーで活躍したギア・活躍しなかったギア

ゴールデンウィークの立山バックカントリー(初日2日目3日目最終日)。それなりにタフな環境で、よく使った・活躍したギアと、使えなかった・活躍しなかったギアがあったので、それぞれ紹介したいと思います。

活躍したギア6選

浄水器 SAWYER ソーヤーミニ

立山・雷鳥沢キャンプ場の水場の水は飲用可能なので、3泊4日とロングな行程の荷物を減らすべく、当初から飲料水は完全に水場の水をアテにする計画でした。

が、飲用可能とは言え、生水で飲むのは良くないかなーと思い、これまで飲料水として使うときは煮沸してから使ってました。ただ、これは燃料も使うし、熱して冷まして使うという面倒くささもあります。

また、以前、この水を煮沸せずにそのまま飲んだとき、硫黄の匂いとともに喉が痛くなり、吐き出した経験もあり、今ひとつ飲用水として信用していなかったりします。

ということで、4年前に購入し、一度も使ってなかった浄水器SAWYERの「ソーヤーミニ」を初使用。

初めて使ったときは、思った以上にチョロチョロとしか出ないんだな、という感想を持ちましたが、逆に水をこぼさなくて良いし、パウチに圧力をかければそれなりの流量で濾過でき、このサイズの浄水器としては優秀な性能なのかもしれません。

また、飲料水を作る時間が暇つぶしになって良いという意外な発見もありました。スノーボードから戻ってきて、まだちょっと夕飯までには時間があるような隙間時間に、2リットルのプラティパスに汲んだ水をソーヤーミニで濾過し、ボトルやもうひとつの小さめのプラティパスに移す作業は、スノーボードしかない立山においては娯楽とさえ思えました

広口ボトル HydraPak RECON(ハイドラパック リーコン)

ちょっと前に、たまたまリアル店舗で見つけたHydraPakの「RECON(リーコン)」という広口ボトル。

日帰りならペットボトルのポカリで済ますことも多いのですが、テント泊の場合はどうしても現地で飲料水を作る必要があります。ただの水で大丈夫な人はペットボトルで十分かもしれませんが、自分の場合はポカリを作ることが多く、ポカリの粉を流し込むにはペットボトルよりも広口のボトルの方が都合が良い。

以前はゲーターレードの広口のペットボトルを愛用していたのですが、最近は実店舗で見かけず、困っていたところに見つけたのがこのリーコンでした。

蓋を半回転ほど緩めると、飲み口から内容物が飲めて、しかし蓋の隙間からはこぼれないという面白くも便利な機構で、デザインもステキ。毎日、このボトルにスペシャルドリンクを作って、ハイクアップしてました。

BUFF

こちらで買った「BUFF」。チューブ型のネックゲイターですね。

とにかく行動中はずっと着けていて、他人とすれ違うときはマスクのように鼻と口を覆ったり、汗を拭いたり。

滑ってるときもバラクラバ的に使用。おかげで持っていったバラクラバは一度も取り出しませんでした。

寝るときも防寒用に首に巻いていたので、4日間、ほぼ着用しっぱなし。それでも煩わしさはなく、ほとんど身体の一部のようになってました。ほとんど期待してなかった「冷感」効果も感じられて、夏場も活躍しそうです。

普段は首や耳の後ろが日焼けで大変なことになるのですが、今回はダメージが軽く、リカバリーが楽でしたね。想像以上に良き。

防寒テムレス

行動時用のグローブとして、ちょっと前からゲレンデでもテストをしていた「防寒テムレス」。

左側の青いグローブですね。

テムレスには黒色も出ているのですが、より玄人っぽさを感じる(ゆえにダサい)青い方をあえて買いました。

手が蒸れないことが売りの製品だと思いますが、ハイクアップしてるとさすがに蒸れて、テムレスを外すと手から湯気が上がるということはよくありました。テムレマス。

ただ、行動中のグローブとしては本当に優秀。スノーシューをつけたり外したり、スノーシューのヒールリフターを上げたり下げたり、ボトルの蓋を緩めたり締めたりといった作業を難なくこなせる器用さには、滑りづらいゴム素材が寄与していると思われます。

雑に扱えるお値打ち価格も良い。

BICライター

今回のバックカントリー、食事の際に一瞬焦ったシーンがあって、持っていったライターのひとつ、SOTOのスライドガスマッチがどうやっても点かない。

バックアップ用に持って行ってたBICのライターを試してみたら、一発で点いて、めちゃくちゃ安堵しました。BICのライターのガスはイソブタンが含まれているため、寒冷地で強いという話をどこかで読んだような気がします。

ガスバーナーのイグナイターも(一回目は)点かなくて、BICライターによる着火が必要だったので、もし準備のときに、何かの拍子に「スライドガスマッチだけ持っていけば良い」と判断してたら、マジでラーメンも米も固いまま齧ることになってました。

ちなみにBICのライターは喫煙者だったころはとくに愛用していて、このフリント式の小さなタイプ(スリムライターJ23)を好んで使っています。かわいいし、今回は本当に心強かったです。

MSRのスクレイパー

5年前にスノーボードのバインディングの雪落とし用に購入したMSRの「アルパイン ディッシュブラシ/スクレイパー」も初使用。

ディッシュブラシ/スクレイパーの名の通り、本来は食器用のブラシとスクレイパーで、今回は炊飯時にメスティンが焦げた場合に、それをこそぎ落とすつもりで持っていきました。

が、テントの前室の空間が取れないサイトで、ブーツをテント内に置くことにしたため、できるだけテント内に雪を持ち込まないよう、ブーツの雪を落とす必要が出てきました。そこでディッシュブラシ/スクレイパーのブラシ部分が大活躍。結果的に、購入時の想定に近い使い方になりました。

今後、スプリットボードを履くようになったときにも、インターフェイスや板の接合部に雪がかむことはあるはずで、そういうシーンでも活躍するんじゃないかなーと思います。

活躍しなかったギア4選

SOTOスライドガスマッチ

BICライターが活躍した陰には、「スライドガスマッチ ST-407LV」の不調がありました。まさに光と陰。

結局、立山では一度も点かなかったもんね。下界に降りてきたら絶好調なので、標高の高いところではイグナイターの火花が飛びにくくなるのかもしれない。

製品としてはすごく気に入っています。

FireDragon固形燃料

今回のバックカントリーのために、念には念を入れて練習していった「FireDragon固形燃料」による自動炊飯ですが、燃料が消えても半煮えで、それも2戦2敗という醜態を晒しました(2日目3日目)。

おそらく、標高が高いと(気圧が低いと)固形燃料の性能が十分に発揮できないのだと予想します。FireDragon固形燃料が悪いのではなく、自分のリサーチ不足と考えることにします…。

ガスバーナーで追い炊きすることにより、結果的には課題を克服できたので良かったじゃないか、という気持ちもありますが、まぁ、シンプルに残念。

メスティン折り

もしかしたら、これも自動炊飯が失敗した原因のひとつかもしれないのですが、今回は「メスティン折り」をぶっつけ本番で試してました。

メスティン折りというのは、クッキングシートをメスティンに収まるような折り曲げて作る箱形状のモノで、これをメスティンに敷くことで、メスティンが焦げたり、汚れたりしないという代物です。

今回は3晩ともカレーにする計画だったので、メスティンについたカレーを落とす手間を省くために、メスティン折りは良さげに思えました。が、お米は炊けないし、メスティンの底に焦げが残るしで、思ったほどの効果がありませんでした。

とは言え、カレー汚れごとメスティン折りを捨てれば良いのはその通りで、効果がなかったわけではないのですが。ちょっと期待しすぎてしまったのかも。

安定した環境で、メスティン折り+FIreDragon固形燃料で自動炊飯が成功するのか、追加検証が必要ですね。

Patagonia ウルトラライト ダウンジャケット

防寒用にダウンジャケット持っていったのですが、ついに一度も着ませんでした。

これは何か失敗したという話ではなく、想定以上に冷え込まなかったということでしょうし、ほかのウェアやスリーピングギアがうまく機能したということかもしれません。

悩むのは、次回もバックアップ用にダウンジャケットを持っていくか?という点です。バックアップ用であれば「持っていって使わないで済むならそれに越した事はない」と考えることもできるのですが、とはいえ、荷物はできるだけ減らしたい。

でも、減らしたいのは荷物の点数ではなく重量なわけで、そう考えるとダウンジャケットの重さがそこまで致命的とも思えない。

化繊ウェアの高機能化が進んでいる昨今、ダウンジャケットをどうするか問題で頭を悩ませている人は多そうな気はします。

まとめ

活躍したギア6選と、活躍しなかったギア4選を紹介しました。

活躍したギアは本当によく活躍したし、活躍しなかったギアは重箱の隅をつついてイチャモンをつけているようなものなので、トータルで見れば、装備の計画は大成功だったと思います。

ギアや装備は進化していくので、こうやって定期的に自分のギアや装備を見直して、その瞬間のマスターピースを見つける作業はけっこう大事かもしれない。