BUNDOKのソロベースを初めて張ったデイキャンプ、実はこのときまで持ってなかったのがペグハンマーです。
これまで自立式の山岳テントを使ってきたこともあり、ペラいアルミペグの先っぽを地面に刺して、足で踏み込むとか、その辺の石でペグを叩く、という運用でした。どちらかというとペグはお守りで、刺さらない場合は石に縛りつけたり、雪上キャンプが多かったので地面に刺さらないという経験もあんまりなかったりします。
が、自立しないテントである「ソロベース」はけっこうペグの刺さり具合が重要で、ソロ用のテントと言えどもしっかりペグを打ち込みたい。しっかり打ち込もうとすると、その辺の石でペグの頭をガンガン叩くのもしんどくて、ペグハンマーの重要性を知るに至ります。
で、それまではケンケンのペグハンマーを借りてたのですが、ちゃんと自分のペグハンマーを持とうということで、MSRの「ステイクハンマー」を導入したのが8月の中ごろ。9月のキャンプから運用しています。
ヘッドはステンレス製で、アルミ製の直線的なハンドルが印象的。細めのフォントの”MOUNTAIN SAFETY RESEARCH”の文字がカッコいいし、工業製品っぽい機能美があります。
ヘッドにはMSRのロゴ入り。
MSRは、バックカントリーをする人からすると、スノーシューで有名かもしれないです。スノーシューっていうのはこういう、雪面を歩く際に足に浮力とフリクションを与えるギアで、要はカンジキですね。
登山系の人だと、ガソリンストーブやテントを先に連想するかもしれません。
そのMSRのペグハンマー。重さは312グラム。
ハンドルがアルミ製なので手元は軽く、ヘッドは十分に重いので、軽い力でペグを打ちこむことができます。持ち運ぶことを前提に、ペグハンマーとしての機能をしっかりと考えられたデザインに思えます。
さらに、ヘッドを下にして自立します。
え? 天才?
こうやって自立することにより、テント設営時に「ハンマーどこ行った?」って探すことも少なくなるし、当然、地面まで手を伸ばさずに拾えるので、姿勢が楽。
いや、キャンプって何がしんどいってテントの設営なワケで、テント設営のしんどさの何割かは「ペグハンマーを拾い上げる姿勢」なワケで。
テントの設営シーンをよく考えた、素晴らしいUX(ユーザー体験)を提供していると思います。
サイコー。
そして、なんと、栓抜きとしても使えます。
え? マジで天才なの?
「栓抜きという荷物がひとつ減る」と考えると大したメリットに感じないと思うのですが、栓抜きって圧倒的忘れ物第1位ですからね。全員が栓抜きを持ってきてなくて、コロナビールの栓をナイフの柄でこじ開けるというイベントを発生させたくなければ栓抜きを持っていく必要があるし、絶対にキャンプに持っていくペグハンマーが栓抜きとして使えるのなら栓抜きの心配をする必要がなくなる、ということです。
サイコーかよ。
ヘッドの硬さなんですが、村の鍛冶屋の鍛造ペグ「エリッゼステーク」を叩きまくっても、こんなもん。
変形はほとんどなく、ペグの黒い塗料が少し色移りした程度。火花が飛ぶくらいペグを叩きまくってるので、ハンマーとしての強度はまったく問題ないと思います。
たかだかペグハンマーにこの値段は払えないよ、という方はほぼコピーに見える製品がほかのブランドからも出ているので探してみるとイイかもしれません。コピー品だし、性能とかは分かりませんが、言うてハンマーなので、コピー品でもそんなにおかしなことにはならないのかも。
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